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新卒エンジニアお仕事日記

一人称は俺だけど女です

25日目

今日は本当に死ぬかと思った。

本当に辛かった。具体的に自殺の方法を考えていたし、そうでなくても、ふと社員証の青い紐をくっと引っ張った時、ああ、これで首を絞めて死のうかなと自然に思った。

 

そんな風に物凄く辛い状況だが、仕事では一縷の望みも見えた。

(とはいえ本当に辛い)

 

最近の悩みはまず仕事、そして人間関係。

一度に3つ程の深刻な悩みが降りかかり、俺はもう素直に死にたいと思った。

 

~~~~

 

まず、昨日の話をする。

昨日、俺は創作脳を静め、仕事に集中する方法を実践した。

画面上のコードや解説を読むとき、左手の指でなぞりながら読むと、仕事に人並みに集中出来ることがわかった。そして、時々紙に書く。

 

その日初めて「あ、これが仕事に集中するということか・・・」と思った。

今まで一番まっとうに仕事に向かえた。

左手の指を使うことで、俺の創作脳は大人しくなり、一般的な脳の使い方になるのである。

 

仕事脳になると、「ああ、これが普通の人間の生きている世界なのか・・・」と思う。

仕事脳を使っている間は考え方も変わり、コンテンツがどうのこうのとかよりも常識を自然と重んじるようになる。

しかし漫画に向かえば、やっぱり創作脳に戻ってくれる。俺は今後2つの脳を使い分けていくのである。

秋葉原のお兄さんとかは凄いからこんな滑稽なことをわざわざしなくてもコーディングに集中出来るんだろうけれど、俺にはそれが出来ない。

俺は左手の指を使わないと、仕事脳に切り替えられないのである。

 

こうして俺が「仕事脳」の使い方を発見し、ほっとしたのも束の間・・・。

 

いつも通りあまりCakeが進んでおらず(自学自習の放置スタイルな研修は脳弱な俺には辛い)帰りに上司から色々指摘されていると、それを見かねた社長が・・・。

「明日、ちょっと〇〇(取締役)も含めて話し合おうか。だから今日はここまでにして」と上司に言っていた。

俺はこれを聞いて、明日、俺を含めた深刻な面談をされるのかと思った。

(それは誤解であることが翌日判明する)

「このままだとアナタ、試用期間でさよならすることになるかもしれない・・・」という話を面談でされると勘違いしたのだ。

そして俺はこの誤解により、地獄に落とされたような気持ちになったのである。

 

帰り、Cakeマスターの友人にアドバイスを貰った。

しかし、人間関係で悲しい思いをし、仕事も崖っぷちな自分には、彼のいう解説が何も頭に入ってこなかった。

俺が「死にてえ・・・・」と涙を流しながらいうと、「死ぬくらいなら、いつでもお嫁にきなよ」と言われた。

俺は「私のどこがいいんだ」と訊くと、「うーん・・・陰キャラなところ」と返ってきた。

 

俺は家に帰った後すぐ寝ようとしたのだが、なかなか寝付けない。

ストレスが原因だ。

ようやく寝付いても、夜中・朝方・スマホのベルが鳴る前、にかけて何度も何度も目が覚めてしまうのだ。暗い空の色がどんどん移り変わっていくのを見てしまうのだ。

しかも見ていた夢は悪夢。もちろん、試用期間でクビになる夢だ。

 

実は寝る前に、タロット占いをしていた。

 

現在の、俺に対する上司の評価は、「死神」だった。

これは要するに「全然出来ないんだよなあ、あの人は。むしろ違うジャンルの仕事をやっていたほうが輝けるんじゃないか」ということである。

死神は終わりでもあり、新しいことの始まりでもある。

人々が死神の元で死んでいるのに対し、向こう側では新しい太陽が光り輝いているのがそれを示している。

だから、辞めて違う仕事でもしたほうが輝ける人なんじゃないか、っていうことなのである。

まあ、これは納得の内容だ。そう思われていてしょうがない。知っていることだ。

 

次に「試用期間でクビになるかならないか」を占った。

 

結果は「ワンドの10」だった。

重荷を抱えながらも、前に進む男性の絵が描かれている。

非常にしんどいながらも、なんとか仕事を続けていくことをあらわしている。

俺は大アルカナしか入れてないと思ったのに・・・・。(ワンドの10は小アルカナ)

どうしてこんなに今の状況を的確にあらわしたカードが混じっていたのだろう。

俺が知らない間に手に収めていたのか。

(そっか、クビにはやっぱりならないんだ・・・)

でも・・・・この絵のように、仕事がしんどそうだからクビにされる、と解釈しようとしたら出来ないこともない気がする・・・。ああ・・・。

いや、俺としては、俺がしんどいながらも仕事をなんとか続けているように見えるが・・・。

 

俺は今までもクビにならないかどうか占ったり、勘を働かせていた。

その結果は、最初の評価はすこぶる悪いけど、会社は長い目で見ていて、二年くらい経ったらだんだん結構評価されてくる、というものだった。4年目にもなると自分に結構有利な形で仕事をしていそうだった。

それが当たっていて欲しいんだが・・・。

(カードや俺の直感的に、会社側は長い目で見ようとしているが、上司が相当厳しい。上司は元々頭が良いし根っからのエンジニア脳で仕事人間なので、自学自習のCakeでもある程度出来て当たり前だと思っている。一方、俺は相当な脳弱だから・・・エンジニアの資質が無いから・・・・まあとりあえずクビにならないことを祈る。まあ、クビになったらなったで、思いっきり漫画描いてどっかよそに就職するが。)

 

最後に、社長が上司に言っていた「明日、話し合おう」の内容を占った。

すると、なぜか希望に満ちたカードが出た。「力」のカードだ。

俺は「え?おかしい。だって、明日の話し合いって、たぶん俺も呼ばれて、俺に対するクビの警告とかするんだろ?それなのに希望のカードはおかしい。」

俺はもう一度その内容で占った。

すると、また希望に満ちたカードだった。今度は、「星」のカード。

つまり「力」にしろ「星」にしろ、その「話し合い」により、俺の状況が良くなるという結果だ。

(おかしいなあ・・・何でだ?外れてるとしか思えないが・・・なぜ?)

 

そう思いながら、俺はベッドに入った。

 

・・・・そうして、翌日(今日)

 

俺は死んでしまいたいという気持ちを無理矢理抑えながら会社に行った。

風呂に入る気力は無かった。髪にくしを通す気力もなかった。

いかにも「この世から消えたいのです」という雰囲気を身体全体から発しながら、俺は会社に着いた。

 

しばらくして上司も来た。

俺は心臓がドキリとした。

ふだん、上司が席に着くとき、俺のほうを全く見ないのだが、今日は珍しく俺と目が一瞬合った。

 

俺はひどく緊張した。

やっぱり、今日俺のことで何かあるんだ。

俺、社長や上司に呼び出されるのかな・・・・。

 

ビクビクしていると、上司が俺に一つの課題を出した。

それは、PHPの基本的なところに立ち返るものだった。

(Cakeを扱う要素もあったが・・・)

 

具体的なことを提示され、初めて「研修を受けている」と思えるようなことをやることになった。

今まで、プロゲートでPHPの文法をさらっとやった後、すぐフレームワークに入った。まともな人間ならそれで大丈夫なのかもしれないが、情弱で脳弱な俺には、自学自習で放置されながらそれをやるのは正直しんどかった。

 

つまり、社長の言っていた「話し合い」とは、俺を呼び出して俺にクビの警告をすることではなく、俺の研修内容を変えるということだったのだ。

そして、その話し合いは朝のうちに別のフロアで既に行われ、上司がこっちのフロアに来る頃にはそれはもう完結していたのだ。

 

俺はてっきり呼び出されてキツイ質問をされ、クビの警告をされるとばかり思っていたから、意外だった。

 

そうして俺は脳弱で情弱ながらも与えられた課題をやった。

 

まあそれでも昼間はしんどくて、会社で泣いていた。静かに泣いていたけど、大学生から借りパクした鼻セレブで涙をぬぐったり鼻をかんだりしていたから、近くの席の人は皆わかっていたと思う。

上司からの指摘が相変わらずどこまでも厳しくて、やっぱりしんどくて泣いていた。

ストレスで腹は痛いし、吐き気も止まらないし、寝つきが悪くて眠いけれど集中してやらないと怒られるし、プライベートの人間関係も色々破滅していて、限界だった。

 

でも、「泣いたらお腹すくもん!」と、休憩の時はガッツリご飯とお菓子を食べた。

同期の女性が心配していた。トイレで話をした。

「仕事以外でも人間関係でこんなことがあって・・・・」と俺は色々簡潔に喋った。

彼女はうんうんと聞いていた。

 

そして午後俺は普通にパソコンに向かった。

 

帰り、上司は相変わらず相当厳しかったが、まあ俺の頑張りをほんの少しは認めていた。

 

俺は仕事が終わった後、よくわからない精神になっていた。

「クビ面談」をされなくてホッとしたし、研修内容も今の俺に合ったものに変更されて良かった。でも、・・・・でも、・・・・・・・

 

やっぱり上司は厳しくて、俺は上司に何を言われるのかがとても怖い。

本当に怖い。

 

俺はあの上司から指摘を受けている時間を思い出すと、胸がしんどくなる。

みんなの前で、色々言われるあの時間・・・・・・。

俺はしんどい。

 

俺は今後耐えていけるんだろうか?

「ワンドの10」のカードの絵が頭に過る。

重荷を抱えながらも、必死に前に進む男性。

それはまさしく今の俺なのだ。

 

俺は大丈夫なのだろうか?

夜、俺を心配したエンジニアの友人が、ご飯に誘ってくれた。

 

俺は「PHPやフレームワークを使いこなせる人間と、タロットカードが出来る人間、どっちが凄いと思う?」と訊いた。

友人は「タロット」と即答した。

俺は「P・・・・・」と言った。