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新卒エンジニアお仕事日記

一人称は俺だけど女です

27日目

俺はやっぱりこの日記に向かう。

 

30分ほど前に市販の睡眠導入剤を飲んで布団に入ったというのに。

本当は、今日の日記を書くのはいったん寝て朝起きてからにしようと考えていた。

しかし、俺はやっぱりどうしても今この日記に向かいたくなった。

それだけ心が緊迫しているからだ。

 

・・・・

どうしたって、今日も仕事は苦しかった。

俺は最近俺として生きていない。

俺の手にあったあの熱は、いったいどこへ消えたのだろう。

俺は今何を握りしめて生きているのだろうか。

 

今日の朝は久しぶりに上司から褒められた。

もちろん「嬉しい」という感情はあるが、「ほっとした」という部分もかなりを占めていた。それだけ俺は余裕が無いのだ。

そして夕方からは相当疲れていて、簡単なコードさえ理解出来なくなった。

その時「そんなこともわからなくなっちゃった?」と上司から言われた。

 

俺は、疲労で頭痛がしていた。夜も満足に眠れず疲れ切っている中、必死に、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も集中しようとした。けれど、駄目だった。

 

自分の非力さに自分自身が絶望している中、上司からまた「指摘」をされる。

 

とても辛いが、普通なら「華の金曜日だから」「明日休みだから」と思えたりもするのだろう。しかし、俺は違う。

 

上司は俺に

「うちの会社に貢献したいなら、12時間ずっとコードを書き続けて、夢にコードが出てくるくらいにならないと駄目だね」

と言った。

 

それを聞きながら、俺の顔は静かに絶望をあらわしていた。

・・・・・・・・・・

まあ、上司だって本気の本気でそう言ったわけではない。彼は根っからのエンジニアで、昔からコーディングしたりするのが大好きで、仕事人間なのだ。

あの発言は上司としての指示ではなく、自分の中にある当たり前の基準をナチュラルに喋っただけであって、別に本気で俺にそれを強制はしていないだろう。

 

しかし、しかし・・・・・・やはりああ言われると、俺もかなり辛い。

休日はなんのためにあるのだろう。

 

上司は「タロットが好きなら、タロット占いが出来るページでも作ってみたら」と俺に提案した。

俺の興味関心を考慮したという点ではありがたく思う。

しかし・・・・・。

 

俺には漫画を描きたいという望みがある。

もちろん、休みの日に一切勉強しないなんてことはない。

 

でも・・・でも・・・・・

今の俺は相当色んな意味で疲れている。

俺は休みの日は休みたい。

自分の好きなことをしたい。

こんなに当たり前のことすら願ってはいけないというのだろうか。

 

確かに俺はPHPやらに詳しくなりたいとは思うが、

漫画だって描きたいのだ。

というか、それが俺の一番の望みだ。

ハッキリ言う。仕事は二番目だ。

 

仕事のことで俺は日々ストレスを感じ、市販の睡眠導入剤が無いとなかなか眠れず、眠れたとしてもそれは浅く、何度も起きる始末である。

昼間あんなに疲れているのに、なぜこんなにも寝つきが悪いのか、俺はそんな自分にびっくりしている。

 

頼む。

休みの日は休ませてほしい。

俺の精神にもっと余裕があれば、もっと休みに勉強出来るだろう。

 

でも、

ごめん。

正直に言わせてもらう。

今の俺にそれは「重い」

どうしても?

そうだ。

どうしてもだ。

 

俺は最近自分が生きているのか死んでいるのかわからない。

暖かい日差しのその明るさに「今日も天気がいいなあ」と喜ぶことも一切無い。

ただ俺の頭上には太陽が昇り、俺の周りでは都会の人々が行き交う。

それ以外何も無いのだ。

 

頼む。

俺は普通に眠りたい。

普通に天気が良い事を嬉しいと思いたい。

以前のように、周りを行き交う同世代の女性たちの恰好に目がいくだけの余裕が欲しい。

 

仕事というものよ・・・俺を毎日縛り付けないでくれ!!!!

俺は君のために生まれたわけじゃない!!!!

俺だって人間なんだ!!!!

俺にもキャパはある。ストレスが蓄積すれば、いてもたってもいられなくなる。

生きてはいるが死んでいる状態に人間はなれてしまうのだ。

 

上司は確かに凄い。エンジニアになるために生まれてきたような人だ。

でも、俺はそれだけじゃない。

漫画だって描きたい!!!!!

 

漫画を描くには時間だけでなく、ある程度ふつうの精神状態も求められる。

 

俺がこれだけ疲弊したまま、あれこれ考えていたら、結局漫画もコーディングも何も出来ず、ただ部屋の中で腐って休日が終わるという最悪な時間の使い方をしてしまう。

俺はそれが一番おそろしい。

 

二つの間で揺れ、とことん傷つけられ、結局何も出来なくなり、どこへもゆけなくなるのが・・・・

・・・・

 

今の俺には剣がズタズタと刺さっている。

血が沢山滲む。

痛いと感じることしか出来ず、何も出来ないでいたら・・・

ただただ消耗し、自分が終わっていくのを認識しながら時が過ぎていってしまったら・・・・・

 

月曜日出勤した時、上司から休みの日に何をどうしたか訊かれたらどうしよう。

「タロットカードのシステム作った?」なんて訊かれたらどうしよう。

俺はどうすればいい?

その時、俺は更に奥深い絶望に放り投げだされるだろう。

 

文系で新卒で未経験なのが俺だけなんだよなあ・・・。

色んな意味で俺の出来なささは現在際立っている。

そんなだから、休日も自由が無いということは成立するのだろうか。

 

もう、知るもんか。

俺は今日は、俺のやりたいことを思う存分させてもらう。

君はたしかに12時間コーディングが出来るのかもしれないが、

俺は残念なことに休日にそんなことは出来ない。

しようとも思わない。

俺は漫画を描かせてもらう。

 

俺の生きる意味を奪わないでくれ!!!!!!!!!!!!!!

 

・・・・起きた時、精神に余裕がありますように。

朝、天気の良さを喜べますように。

普通の精神状態で、普通に掃除をし、普通に漫画が描けますように。

 

そして、自分が生きていると思えますように。

 

俺、本当に起きた時漫画が描けるのだろうか?

あの上司の言葉や仕事のそのものが、俺を殺すほど縛り続けないだろうか?

 

俺は、不安だ・・・・・。

でも、でも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・