31日目
ああ、とうとう31日目だ。
こうしてこの日数が増えていくことに俺は焦りを感じる。
研修で完全に放置されることは無くなったが、それでも基本は自学自習だ。
だから俺は自分で出来ないとなると、相変わらず上司からキツく言われるのである。
そして今日も泣いていた。
俺はキツく言われると、仕事としての頭が停止し、そしてよくないことばかりを考えてしまう。
あのキツい声がすると俺はもう目の前のコードが全くわからなくなり、自分はなんでこんなに駄目なんだ、うまくなりたいのに、こんな自分が嫌だ・・・!という最悪な気持ちになる。
そうなったらもう涙が流れるばかり。自分の惨めさがどんどん膨れ上がりそれが限界に達すると俺は涙を流す。
俺は自分が出来ないでいるとき、4才年下の男の子のことと、秋葉原のお兄さんのことを思い出す。
ああ、4才も下なのにあんなに出来て凄い。なのに自分は・・・・。と、どんどん自分が嫌になってくる。そして、お兄さんがマックのパソコンでコードを書いているその後ろ姿を思い出し、自分の惨めさは掛け算のように増していく。
しかし、俺は泣くことを厭わない。俺がちゃんと技術をもてるまで、俺は泣いていようがなんだろうが心の奥底の沈黙は続ける。
まあ、でも愚痴はやはりある。
俺は職場では「か弱い女の子」みたいな立ち位置でいる。あまりハキハキ喋らないし、常に自分の立場が下であることを示している。
頭にはリボンを付け、初心者なんです、まだ慣れていないんです、社内で一番若いんです、をアピールし、自分をとことん弱者として見せている。
ああ、なんてことだ・・・・・つらい・・・!俺は本当はもっと、快活に振舞いたい!
俺は本当はあんなんじゃない!あれは完全に仮の姿であり、毎日毎日ずっとあれでいて気持ちがいいわけではない。
技術で悩み、振舞いに戸惑い・・・・。
ああ、でもそれは俺がまだ新人であり尚且つ技術が無いから・・・。
上司にキツく言われている身だから・・・・。
俺はあんなブリッコを早く卒業したい。
もっと人間らしく快活に振舞いたい。
そして上司からは、服装を、もっとオフィスカジュアルっぽいものにしろと言われた。社長は、ズボンに穴があいていても良いと言っていたが・・・。
まあ上司がいうには、今の俺の恰好は大学生がするものであり、社会人がするものではないらしい。
昨日、服を見に行った。良いと思う物は高かった。何も買わずに終わった。
ああ、俺はしんどい。正直今の状況はしんどいさ。
でも、技術が身に着けばこの状況は変えられる。
だから今は会社に、俺を雇ってくれていることに感謝している。
俺は「結局会社なんてどこに行っても何かしら不満はあるものだよ」なんていうとりあえずの言葉で誤魔化したりはしない。俺は嫌だと感じるものは嫌なのだ。しかし今は沈黙し、技術を身に着けようとするのみである。
最近人に会いたいと思う。何かの交流会とか勉強会に行きたいと思う。
やっぱり、毎日会社に居るか家に居るかは決してよくない。
様々な人間と交流するべきだ。
会社か家かの二択しかないと、会社で辛いことがあったとき、それが自分の世界のほぼ全てになり、そうやって俺を必要以上にむしばんでいく。
俺は人に会いたい。できれば、複数いたほうがいい。何かの集まりに顔を出したい。
ああ、本当は30日で日記の方向性を考える予定だったのだが・・・。
こうも毎日書いていると書かずにはいられなくなるわけだ。
俺はちょっとやらなくちゃいけないことがある。
それは前々から考えていたことで、そろそろ今が行動に移す時なのだ。
(まあ、ちょっとしたこととはいえ、少々時間が掛かることだ)
それをするから、この日記に向き合う時間や量をどうしようと考えていたのだが・・・・。
とにかく今日は沢山吐き出したかった。相変わらずの文章量になってしまっている。
ああ、誰かに会いたい・・・・。