新卒エンジニアお仕事日記

一人称は俺だけど女です

32日目

今日は勤務中にはあはあ言いながらボールペンとハサミで手を傷つけた。

俺の精神は限界だった。早く殺せ!!!!!!!!!!と念じた。

 

それは上司にも見つかった。

俺は呼び出された。一日に二回も。

俺はもう終わりかなと思った。

 

 

・・・・・それでも、声がする・・・・・・・。

 

その声は俺に「今はまだ仕事を辞めるな。基礎力がついてから判断しろ」という。

 

そして・・・これは俺が受け取ったイメージ。

 

「お前の持っているものと、会社がもっているものが共鳴していないんだ。あの会社は昭和の厳しい社会風習を生き抜いた人間がやっている会社だ。だから、お前にとっては導き方が厳しいんだ。そのずれでどんどんお前は委縮し、お前の本来持っている良さがどんどん隠れてしまっている。しかし・・・・」

 

「お前は本当は、会社から期待されてここに入っているんだ。お前の若さと、お前が持つデザイン力や感性の可能性を信じ、期待してこの会社に入れたんだ。お前のような若者を入れれば、会社に新しい可能性が広がると思って、お前には期待していたんだ。お前の会社は「おじさん」ばかりで空気も停滞しているからな」

 

嘘だっ・・・・・・・・!俺はそんなこと一言も言われてないし、俺は面接のときに漫画や本を書いていることを言ったが、びっくりするほど何も言及されなかったぞ!!!俺は期待なんてされていない・・・・・・・・!俺のデザイン力に期待しているなんて、本当にあることなんだろうか・・・・!????

 

「他にも若い女性がお前と一緒に入った意味を考えろ。あの会社は今、若さとデザイン力が欲しいんだ。年齢を重ねた男ばかりのあの会社は、お前を雇う時期に、取引先とデザインのことでも話し合っていた。今よりも、デザインに関することにも手を広げたいんだ。だから、お前の若さとお前の絵を描くところを買っているんだ」

 

それは本当・・・・・?そんなこと、俺は一言も言われていない!!!!!!!!

本当にそうだったのであれば、俺は言ってくれないとわからない!!!

俺に期待していたのなら、俺は言ってくれないとわからない!!!

だからこうやって身体を傷つけるんだ。

なんで言ってくれないんだ!!!!

 

「お前が今日呼び出されたのは、お前を脅し、お前を無理矢理伸ばそうとしているからだ・・・それがあの会社のやり方だ。お前には合わないが、彼等はそれを良しとし、むしろ優しくしてやっていると考えているんだ。彼等の世代は、お前の世代よりずっと厳しい。まさに男社会、体育会系、ハッパをかけ脅す、その繰り返しだ。その繰り返しで世の中が成長し、それでよいとされた・・・・・・そういう社会思想だった・・・・お前には理解できないだろう・・・・その流れを汲んだものをお前も向けらているんだ。」

 

俺は冷静な取締役の目線を感じる・・・・。

俺は冷静に分析され、そして脅しをかけらている・・・・・・。

俺をじっと見つめる「目」を感じる・・・・・・・。

目・・・・・・・・。

俺は見られている・・・・・・・。

彼は冷静であり、また、かなりの仕事人間だ。

厳しい環境で生きてきたのを、今の俺は感じている・・・・・。

 

でも、あの会社は若者を呼びたがるわりに、その若者が続かない未来を俺は感じる・・・・。

他に辞める人が出てくる・・・・。

嗚呼、人の出入り・・・なんということか。

若い人は、基礎力を付けてすぐに他へ移る。

年齢を重ねた人はわりと残るだろう・・・。

そんなことで、先があるものか!!!!!

 

「最初お前に相当期待していたのだ。お前には創造力がある。そして若い。お前がいれば新しいことが出来ると思った。しかし、お前は事実会社の人間から、伸びが遅いと思われている。彼等が考えるのは、お前が実際に開発に入った時のことだ。今のお前のペースだと、納期に間に合うかどうかが問われると憂慮している・・・・・・・・だから元々期待していたお前にハッパをかけ、厳しく育てようとするんだ。しかしそれは彼等にとっては優しくしているほうだが、お前には辛いことだ。お前は繊細だからだ。物書きをする人間は繊細な心を持つ。だからお前は傷つく。」

 

そうして俺は感じる・・・・。

まだ、ここで仕事を辞めてはいけないことを・・・・・・・・。

俺はちゃんと技術を身に着け、剣を手に入れなければならないと・・・・。

上司がああも厳しいのは、彼にとってはそれが慣習なのだと・・・・。

そして、俺が泣いたり手を傷つけるとき・・・・

彼が急に「素」の状態になり、言い過ぎたな、と思っているのを感じる・・・・・・・。

俺は彼から、一切女として見られていないからな・・・・・・。

早くエンジニアとして基礎力を付けろ!という声だけが聞こえる・・・・・。

そして「ごめん」という声も・・・・・・。

 

そして、俺は改めてこのweb系にきた意味を思う・・・・。

俺はやっぱりそれ相当の意味を持ってこれを選んだとわかる・・・・。

やっぱり俺は未来で、俺のやりたいことを実践しようとしている・・・。

ここにはまだ書けない、俺の、俺だけの秘密の目標・・・・・。

だから、改めて、秋葉原のお兄さんにも感謝しなくてはならないと思う・・・。