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新卒エンジニアお仕事日記

一人称は俺だけど女です

32日目-2

ああっ、クソッ、眠れないじゃないか。

俺の身体はもう、睡眠導入剤が無いと眠れないんだろうか!?

 

俺は今日、もう自分は限界だと感じた。

まず、最近は薬を飲まないと眠れない。そして睡眠の質が悪いこともしばしば。

睡眠によく失敗するから、風呂は2日に1回。今日も俺は臭かったさ。

身だしなみに気を使えなくなり、生理終わりかけのあの臭い体液がずっとついたナプキンを長時間取り替えずにいてもう言葉も出ないキツい状態になっていたりする。

ハハハ。クソ、冗談じゃない!

 

仕事では、俺は上司とまともに話せない。

上司と話すとき、俺は人間としての普通のキャッチボールが出来ていないらしい。

同期の女性が「前の会社でおかしくなっちゃった人が、〇〇さん(俺)みたいな感じになってたよ。〇〇さんは、上司と話すとき、普通に話せないでしょ」と言った。

そして「〇〇さんは、最初は、元気っ子ってイメージだったなあ。でも、最近はお疲れだよね・・・・」とも言った。

 

俺は上司とまともに会話が出来なくなってしまった。

完全に怯えている。

上司と会話するとき、涙が出るのがさも当たり前のようになった。

俺はほとんど毎日会社で泣いているのだ。

涙なんて普通だ。いつだって苦しいらしい。

そんなだから、上司から目の前でやれと指示されたコーディングが出来ない。

たとえそれが自分が実際に理解していることであっても、目の前でやりなさいと言われると途端に画面が真っ暗になり何も見えなくなる。判断力が0になる。

そうしてその評価が取締役や社長にも伝わる。そして俺は今日呼び出されたのだ。

 

俺を評価する者全てが恐ろしい。

俺は社長に普通に挨拶しながらも、社長の挙動一つ一つに心臓のリズムがおかしくなるのを感じる。

手を伸ばした・・・歩き出した・・・嗚呼、どこを見ている!?・・・・と。

人間の普通の動作が俺には恐怖だ。

 

俺は今日呼び出された後、もう、完全に意気消沈していた。

俺はもうこの職場に適応出来ないから、試用期間でほぼ確実にクビになるだろうと踏んだ。いっそそうなったほうが楽なのでは?とさえ一瞬思ってしまうほど、苦しかった。

 

そうして俺は、机に戻るもどんどんしんどくなり、呼吸が乱れ、今すぐにでもここから逃げ出したい!!!!となり、錯乱しながら手を傷つけたのである。

 

本当はもっとハサミで血を流したかったが、あまり大事になるのもあれなので控えめにした。

傷口が痛むと、それが唯一の理解者のように感じられた。

俺の心が痛むように、俺の傷も痛む。傷の痛みだけが真に俺に寄り添っていた。

 

そういう俺の自傷行為は上司も知ることになり、俺は再度呼び出されたのである。

 

俺はもう、仕事を辞めようかなと思った。もう、無理だろう。俺は完全に適応出来ていない。

上司と会話するとき、ほぼ常に泣くことは普通ではない。声がほとんど出ず、あれだけ論理的に具体的に明確に喋ることを要求する彼に、それが壊滅的に出来ないということは、俺の居場所ももういよいよ無くなることを意味している。

 

しかし。

 

そんなとき、俺を誘導する「声ではない声」がするのだ。

 

あの呼び出しは、ハッパをかけているんだと。まだ、お前は仕事を辞める時ではないと。まだもう少し居ろと。せめて基礎力は付けてからにしろと、俺にいうのだ。

そして、俺のちょっと先のその未来も示す・・・・。

 

俺はそういうことがあると、途端に内からエネルギーが湧く。

俺の本質的に男っぽいところが前面に出る。

手の傷やこれまでの痛みなんて、どこ吹く風といった調子になる。

俺には目標があるのだからこの仕事に就いたわけであって、無計画に辞めることは決して無いと言うのだ。

 

しかし、やはり不安は残る。俺は本当に大丈夫なのだろうか?

俺に響く、別のエネルギー体の意思の見解によると、俺はなんだかんだで大丈夫らしい。

それは本当か?

俺としては病院で診断書を貰ってさっさと撤退するかとも考えていたが。

しかし、別の意思によると、俺はまだ辞めてはいけないようだ。

 

うーん、大丈夫なんだろうか。

あんなに適応出来てないし、エンジニアとしての素質が無くて、駄目駄目なのに。

 

とりあえず俺は月曜日会社に行けるのだろうか。

そのことは、月曜日の俺だけが知る。